毎日30分瞑想する。

gigazine.net

要するに

瞑想によって、精神だけではなく、脳の物理的変化、さらには体における細胞レベルでの変化までも起こりうる。しかし、瞑想は脳のトレーニングと捉えるべきであって、病の治療の効果を求められるものではない。

だから

ぼくは毎日30分瞑想する。

若き日のスティーブ・ジョブズは瞑想(めいそう)を行っていたことが知られており、海外ではヨガのような健康法の1つとしても行われています。座禅を組んで目をつぶり心を集中させる、といった行為が一体どのような科学的効果をもたらしてくれるのか、ということがムービーで解説されています。

The Scientific Power of Meditation - YouTube


瞑想中の脳をスキャンすると、各領域の活動が活性化していることが確認されています。具体的には痛みの耐性向上や、不安・うつの減少といった効果があるそうです。


脳活動が無意識に活発的になる状態のことを「デフォルト・モード・ネットワーク」と呼びますが、この状態は特に瞑想がもたらす「心が穏やかな時」や、「目標の設定中」に強く活性化すると言われています。


また、科学者が「仏教僧」と「瞑想初心者」を比較したところ、仏教僧の脳の「共感」に関連する領域には顕著な違いが確認されており、仏教僧の脳波を測定したところ、高レベルのアルファ波が計測されています。アルファ波の増加によって、脳内で消極的な気分・緊張・悲しみ・怒りなどが減少していることを示しています。


瞑想が実際に脳活動に影響を及ぼしていることが「脳波の増加」として計測できたわけですが、瞑想の影響はさらに、脳の形やサイズにまで及びます。ある研究で8週間の瞑想プログラムを行ったところ、被験者の灰白質の学習能力・記憶処理・感情調節に関連する領域が増加していたことが判明。


そしてストレス・血圧・恐怖にかかわる扁桃体は減少していたとのこと。


扁桃体が減少すると、体内全体の血圧低下が起こります。一見すると悪影響のように感じられますが、実際には酸素および二酸化炭素を全身に輸送しやすくなる効果があります。


さらに、免疫機能が向上したことを示す研究も発表されています。瞑想を続けていくことで、細胞レベルで体内の変化を確認できるとのことです。


続いて、人間の染色体はテロメアというタンパク質複合体に保護されており、DNAへのダメージなどを防いでくれています。


テロメアが短くなると心血管疾患・糖尿病・ガン・老化に悪影響を及ぼしますが、瞑想プログラムによってテロメアの長さが増加することが報告されているとのこと。


ストレスの減少はテロメアの伸長にかかわる酵素テロメラーゼに影響があるといわれているため、瞑想によるストレスの減少によってテロメアが長くなっている、と考えられています。


さまざまな効果が科学的に確認されている瞑想ですが、瞑想の効果によって「ガンが治る」というような、医学的アドバイスと考えるべきではないとのこと。


例えば、ジムで体を鍛えることは健康全般を維持する1つの方法です。


同様に、瞑想を「脳のトレーニング」と捉えることで、健康に良い影響を与えることができ、日々リラックスして生活できる、というわけです。「瞑想」がもたらす科学的効果とは?

 

今日、運動する、今日一日を幸福に過ごすために。

gigazine.net

要するに

運動することの成果は、たくさん運動したかや、毎日やったかではなく、その日、運動したかどうかが最大のポイントで、その日、運動した人が最も幸福感や能力向上のメリットを受けられる。

だから

ぼくは今日、運動する、今日一日を幸福に過ごすために。

適度な運動は鬱病やもの忘れ、アルツハイマーパーキンソン病などさまざまな病気の防止として役立つということはよく知られているところですが、実際のところ、睡眠と同様にその仕組みについてちゃんと理解している人は少ないはず。TwitterFacebookに時間を分散して投稿してくれるサービスBufferの共同設立者であるLeo WidrichさんはBufferのブログにてこの仕組みを分かりやすく説明し、運動を習慣化する実践的なポイントまで公開しています。

What happens to our brains when we exercise and how it makes us happier | The Buffer blog: productivity, life hacks, writing, user experience, customer happiness and business.

◆運動の最中、何が幸福感の引き金となるか?

LeoさんはBufferの設立者であるJoelさんの6 things I do to be consistently happyにインスパイアされ、私たちの幸福という感情と運動の間にある関係を明らかにしようと思ったとのこと。

By hernan.seoane

身体的に言えば、運動は私たちの体の筋肉やスタミナを作るので、運動を定期的に行うと階段を上るといった日々の活動が非常に楽になります。しかし、感情や脳といったことになると、その関係はあまり明らかになっていません。「運動を行うとエンドルフィンが分泌され、それが脳に幸福感をもたらす」ということは知っていても、実際にそれがどのように働くかを知っている人は多くないはずです。ということで、その仕組みを解説すると、運動を開始した瞬間、まず脳はストレスを認識し、心臓への負担が増加してゆくにつれて、脳はあなたが敵と戦っているか、あるいは敵から逃げていると思います。そして、あなた自身と脳を守るためにBDNFというタンパク質を分泌する、とのこと。BDNFは記憶を行う神経細胞を守り、修繕し、リセットスイッチとしての役割を果たします。このような仕組みが運動後に頭をすっきりさせ、気持ちを楽にするというわけです。そしてBDNFが分泌されると同時に、ストレスと闘うもう一つの化学物質、エンドルフィンが脳に分泌されます。科学者のMcGovernさんによればエンドルフィンとは「運動の不快感を最小化し、痛みをブロックするどころか、多幸感とも結びついている」というもの。

つまり、運動している時、脳では多くの事が起こっていて、実際のところ、座ったり意識を集中させているよりももっと活動しています。しかし、一方でBDNFやエンドルフィンにはモルヒネやヘドインと同じく常習性があるという、恐ろしい面もあります。両者の違いと言えば、前者は私たちの体にいい、というただそれだけだそうです。


◆運動がもたらす幸福感を最大限にするには、やり過ぎず、最中は集中すること

運動を行うことによって脳内物質が幸福感をもたらす、ということは以上の通りですが、それではその幸福感を引き延ばすにはどうすればいいのでしょうか。この点はペンシルベニア州立大学の研究によれば、運動を行った日に生産的かつ幸福になるために、どれだけの量の運動をしたかということや、定期的に運動しているか、それともその日限りの運動か、ということはあまり重要では無いようです。「実験当日を除いた実験前の1ヶ月の間運動をしてもらった人は、座っているばかりの人よりも記憶力テストでいい結果を出しましたが、当日運動していた人よりは結果が劣った」とのこと。

By mars_discovery_district

ニューヨークタイムズのベストセラー作家Gretchen Reynoldsさんは「The first 20 minutes(初めの20分)」という本を出しましたが、その中で健康に最もよく幸福感を味わえる運動のカギとは、プロのアスリートになることではない、と書いています。反対に、毎日の生活の中で最高の生産性と幸福を得るために必要なのは、ほんの少しの運動でいいそうです。「もし座ってばかりいる人がいるとしたら、運動の最初の20分が健康のためにいいだろう。寿命を延ばし、病気のリスクを減らす、といったことの多くは運動の初めの20分がもたらすのである」ということで、リラックスし、健康を阻害しないような運動するためには、毎日20分間の運動に集中すればいいわけです。またイギリス、ブリストル大学の研究では「運動後、落ち着きがなくなることを除いて、人々の一日の気分は改善される」ということがわかっています。

◆運動を習慣化する方法

運動のメリットを大いに理解しても実際に習慣化させるのは簡単なことではありません。それには習慣化させることは多くの集中を必要としますが、ニューヨークタイムズのベストセラー作家Charles Duhiggさんは「The Power of Habit: Why We Do What We Do in Life and Business(習慣の力:ビジネスや人生において私たちが何をし、なぜ行うのか)」という本の中で、運動は幸運の道を敷くだけでなく、人生のその他の部分も成長させる、と語っています。運動はすべての習慣の根本原理なのです。

By s_falkow

また、Bufferの設立者であるJoelさんの最近の投稿でも、毎日の運動がもたらすパワーについて書いています。彼は自ら定めたルールを厳密に守り、朝起きると何よりもまず始めに運動を行っているのですが、記事によれば、「午前9時半までにBufferの仕事であるコーディング作業を1時間で終わらせて、ジムに行き、すばらしいセッションを受け、30分間Eメールを行った。これだけやってもまだ午前9時半、成功した、すばらしい気分だ」とのこと。

LeoさんはJoelさんと彼の運動習慣化について話を行いました。ということで、日々の運動を楽しみ、自分を元気づけ、習慣化を成功させるために重要な3つのポイントは以下から。

・ベッドに入る前に運動着をアラーム時計や携帯電話のすぐそばに置いておく
・運動を終える度に自分の行った運動の記録を取る
・小さな運動から始める

Joelさんの書いているThe exercise habitにはさらにいいアイデアが書いてあるので、これから運動を習慣化しようとする人が見ると、多くのヒントを得られるかもしれない、とのことです。

◆ただ運動を始めるだけで、あなたは最高の幸福感を得ることができる

By shoothead

BDNFの増加はあなたの脳内で気分増強剤としての役割を果たします。ドラッグの依存性とよく似ているという研究もあり、運動を始めると、多幸感は最高値に達します。McGovernさんによれば「エンドルフィンの分泌には相加効果があり、何度も同じ多幸感を味わおうと思ったら、さらなる運動が必要になる」とのこと。つまり、もしあなたがこれまで運動をしたことがなければ、あるいは長い間していなければ、今運動を始めることによって最高の多幸感を得ることができるというわけなのです。運動時、私たちの脳に何が起きてどのように幸福感をもたらしているのか?

 

 

 

 

 

毎日、続けられる程度の軽い運動と適度な睡眠を心がける

gigazine.net

要するに

適度な運動は睡眠の質を改善し、深い眠りの時間の長くする。運動の時間は夕方よりも午前が良い。また睡眠不足は運動に対するモチベーションを下げるので、運動と睡眠は健康の為に相互に買掛けない要素と言える。

だから

ぼくは毎日、続けられる程度の軽い運動と適度な睡眠を心がける。

健康に生活するために「睡眠の質」が大切なことが知られていますが、「適度な運動」によって睡眠の質が改善することが分かっています。運動によって改善されるポイントについてヘルス関連情報ブログWithingsが解説しています。

The impacts of physical activity on sleep
http://blog.withings.com/2014/11/12/impacts-of-physical-activity-on-sleep/

研究では、2014年1月から8月までの期間で9000人の被験者にアクティビティトラッカー「Withings Pulse」を装着してもらい、運動と睡眠の関係性についての大規模な調査を行いました。調査では20分以上の激しい運動や3時間以上の軽い運動など3種類の運動について、就寝時間、睡眠時間、起床時間を運動した日としない日のそれぞれを調査したとのこと。

その調査結果をまとめたのが下のグラフ。上の棒グラフは運動をしなかった日のもので、就寝時刻の平均値は午前0時16分、起床時間の平均値は朝7時4分で平均睡眠時間は6時間48分となっています。これに対して運動をした日のデータが下の棒グラフで、就寝時刻の平均値は午後11時40分、起床時間の平均値は朝6時42分で平均睡眠時間は7時間2分となりました。


つまり、運動した日は比較的、早寝早起きで睡眠時間もアップしていたことがグラフから読み取れます。それだけでなく、「睡眠の質」として深い眠りにつくノンレム睡眠のサイクルについても調べたところ、運動していない日のノンレム睡眠の合計時間が平均3時間20分だったのに対して、運動した日は平均3時間39分だったとのこと。つまり、運動した日の方が平均19分間長く深い眠りについており、筋肉や脳細胞の回復につながっていたことが分かりました。さらに、深夜に起きる割合についても調べたところ、運動していない日は運動した日に比べて13%も増加していることも分かったそうです。

なお、調査では、週3回30分間スポーツすることは1週間に働く時間を1時間半減らすことよりも睡眠の質を改善することや、ランニング・ウォーキング・水泳・サイクリングなどの中程度の負荷のかかる運動を安定して続けることが睡眠の質を高く維持するのに有効であることや、夕方よりも午前中に運動する方がアドレナリンレベルが高まり深い眠りを誘いやすいことなども分かっています。

By jacsonquerubin

今回の調査によって運動の激しさを問わず睡眠の質の改善に効果があることが分かったのですが、同時に逆の事実も浮かんできたとのこと。それは睡眠時間が短かったり睡眠の質が悪い場合には、運動しようとするモチベーションが下がってしまうということ。つまり、睡眠不足→運動不足→睡眠の質悪化……という負のスパイラルが生じ得る、というわけです。より良質の睡眠をとり、健康を増進するためには「適度な運動」が大切だと言えそうです。 軽い運動でも睡眠の質を劇的に改善することが判明

ぼくは相方とはこのまま同棲でもいいので捨てられないようにしたい

gigazine.net

要するに

結婚すると健康上利益があると考えられていたが、結婚にこだわらず、誰かと一緒に住むという同棲でも、同様の効果が見られる。またその効果は女性より男性に顕著に表れる。

だから

ぼくは相方とはこのまま同棲でもいいので捨てられないようにしたい。

健康や医療の観点から、これまで「結婚している人々は未婚の人々よりも健康で長生きできる」と言われてきましたが、新しい研究によれば正式に結婚していなくとも、「人と一緒に暮らす」ことで結婚と同じような健康上の利益を得られることが明らかになりました。

American Public Health Association - Life-Course Partnership Status and Biomarkers in Midlife: Evidence From the 1958 British Birth Cohort
http://ajph.aphapublications.org/doi/abs/10.2105/AJPH.2015.302644

Good news for unmarried couples—cohabitation is good for you | Ars Technica
http://arstechnica.com/science/2015/08/unmarried-couples-get-health-benefits-too/

結婚することのメリットは人によってさまざまですが、これまでの研究では「健康の面から見て結婚にはメリットがある」というのが通説で、未婚の人々は既婚の人々よりも短命で健康状態もよくないとされてきました。しかし、ユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドンの研究で、結婚によって得られるメリットは結婚しなくても得られることが判明しています。

by Tom Waterhouse

この研究は1958年3月のある1週間の間に生まれた、イングランドスコットランドウェールズに住む1万7000人もの人々の教育的・身体的発育や、経済状況、就職状況、ファミリーライフ、健康状態、幸福度、社会参加度などを調べたThe National Child Development Study(NCDS)のデータを元にしています。これまでの研究は人々を既婚・未婚で分けるものが多かったのですが、今回は人々を既婚・同棲中・シングルに分類し、血液検査の結果や呼吸容量といったバイオマーカーから健康状態が調べられました。なお、他者との関係の状態は収入・教育レベル・過去の健康状態から影響を受けるため、今回の研究で使用したモデルはそれらの影響を抑えるよう調整が加えられたとのこと。

調査の結果、まず健康によるメリットは男性と女性で差があることが分かりました。男性について言うと、一度も結婚あるいは同棲をしたことがない人は、データが集められた期間中に結婚していた男性よりも全体的に健康状態が悪かったそうです。一方で、結婚も同棲もしたことがない女性が受ける健康上のデメリットは男性よりも少なかったとのこと。また、女性にとっては結婚のタイミングが大きな意味を持ち、20代後半から30代前半に結婚することが最も健康にとってよく、一度も結婚や同棲したことがない人、および20代前半で結婚した人よりも健康状態がよいことが判明しました。

by Sean Molin

今回の研究で興味深いのが、結婚している人と同棲している人の間に健康状態の差異がほとんど見当たらなかったこと。そして離婚を経て再婚した人、あるいは離婚を経て同棲生活に入った人と結婚をし続けている人の間にも、目立った健康面での違いはなかったそうです。ただし、30代後半で離婚を経験し、その後再婚していない男性に限って言えば、中年期のメタボリックシンドロームのリスクが減っていたとのこと。

つまり、結婚していなくても人と一緒に住むことで結婚した時と同じような健康上のメリットが得られることが分かったわけですが、データは長期的な観察によるものであるため、短期的に見た際の離婚や再婚による正確なストレス度合いは反映されていない点に注意が必要。また、国や時代によっても値が変化するため、今回の調査の対象となった世代よりも若い世代が結婚や同棲によって得られる健康状態の違いについては、さらなる研究が必要だとしています。「結婚で得られる健康上の利益」は結婚しなくても得られることが判明 

 

心臓病や脳卒中が怖くてもマルチビタミンのサプリを飲まない

gigazine.net

要するに

マルチビタミンのサプリを飲んでも、心疾患を予防する効果がないばかりか、適切と言われる量のサプリでも体に悪影響が出る可能性がある。

だから

ぼくは心臓病や脳卒中が怖くてもマルチビタミンのサプリを飲まない。

複数のビタミンやミネラルを含有した「マルチビタミン」のサプリを心疾患の予防として摂取している人がいますが、新たに行われた研究で「マルチビタミンは心疾患による死を防ぐことができない」という調査結果が発表されました。

Multivitamins do not promote cardiovascular health | American Heart Association
https://newsroom.heart.org/news/multivitamins-do-not-promote-cardiovascular-health

Stop Taking Multivitamins to Help Your Heart. Researchers Say They Don't Work.
https://www.livescience.com/63019-multivitamins-heart-health.html

研究チームはこれまでに発表された18の研究を分析し、マルチビタミンやミネラルのサプリと特定の心血管の問題との関連性について調査しました。調査対象となったのはアメリカ・日本・フランス・スウェーデン・ドイツの5カ国にわたる200万人以上のデータで、データの追跡期間は平均12年とのこと。この調査の結果、「マルチビタミンの摂取は心臓発作や卒中、心疾患による死を防ぐことができない」と研究チームは結論づけました。研究結果は「心疾患の予防法としてマルチビタミンを使用することを推奨しない」とするアメリカ心臓協会ガイドラインと一致しています。


アメリカではマルチビタミンの摂取が人気を集めており、アメリカ人口のうち30%が摂取しているといわれています。そして、その中には心疾患の予防を目的として摂取を行っている人もいるとのこと。

研究を率いたアラバマ大学のJoonseok Kim医師は「マルチビタミンやミネラルのサプリが心疾患を予防しないと人々を説得するのは非常に難しいことでした」「この研究結果がマルチビタミンやミネラルのサプリの常用者を減らし、心疾患のリスクを減らすことが既に立証されている『果物や野菜を食べる』『運動する』『タバコを避ける』といった方法を奨励する助けになることを願います」と語っています。

by Noah Buscher

マルチビタミンやミネラルのサプリを摂取することは、適度な量であっても時に体に害を及ぼします。そのため、人々はそれぞれが心臓発作や卒中のリスクについて理解し、心疾患リスクを減らす立証された方法で予防プランを立ててくれる人と協力する必要があるとのこと。

アメリカでは、サプリメントが市場に出る際に安全性や効果が規制されることはありません。食品に「診断」「治療する」「鎮静する」「病気を予防する」というラベルを貼ることは禁じられていますが、あたかも健康によい影響を与えるように見えるラベルが使われることもあります。 マルチビタミンのサプリは心臓病や脳卒中にまるで効果なしと判明

 

不足する栄養素があると思ったときはサプリではなく食事で補う

gigazine.net

要するに

サプリで不足する栄養素を補給しているつもりでも、サプリを取らない人との間に死亡率に意味のある差はない。逆に過剰摂取により死亡率を高めることすらある。

だから

ぼくは不足する栄養素があると思ったときはサプリではなく食事で補う

健康にはバランスの取れた食事が必須だと知ってはいても、なかなか3食そろって栄養豊富な食事をとることは難しく、サプリで代用しているという人も多いはず。しかし、サプリには効果が認められないばかりか、サプリで特定の栄養素を過剰摂取してしまうとかえって死亡率が上昇するおそれがあるとの実験結果が報告されました。

Dietary Supplement Use, Nutrient Intake, and Mortality Among U.S. Adults | Annals of Internal Medicine | American College of Physicians
https://annals.org/aim/article-abstract/2730525/association-among-dietary-supplement-use-nutrient-intake-mortality-among-u

Vitamins from Food — Not Supplements — Linked with Longer Life
https://www.livescience.com/65186-vitamins-minerals-food-supplements.html

サプリは死亡リスクを改善させないとの実験結果を発表したのは、タフツ大学フリードマン栄養科学政策大学院のFang Fang Zhang准教授らの研究グループです。実験は、約2万7000人のアメリカ人を対象にサプリの摂取状況と死亡率を追跡する前向きコホート研究という手法で実施されました。

調査は1999年~2010年の10年以上におよび、期間中に心臓病などの心血管疾患による死者945名やがんによる死者805名を含む3613名が死亡。研究グループが死亡率と、食事やサプリの摂取状況を調査するアンケート結果の関係を分析したところ、栄養を十分に摂取していた人は死亡リスクが有意に低いことが確認できました。しかし、この死亡リスクの改善は食べ物からの栄養摂取に限定されていて、サプリで栄養を補給していた人は栄養不足の場合と同様に死亡リスクが高かったとのこと。

by Valeria_Aksakova

さらに、サプリにより1日当たり1000mg以上のカルシウムを摂取していた人はがんによる死亡リスクが高く、食事からのカルシウム摂取量とがんの死亡リスクに関係性が見られなかったのとは対照的な結果となりました。

by Rawpixel

実験を主導したZhang氏は、「サプリで特定の栄養を摂取できたとしても、サプリでは補うことができない栄養素が不足していれば、有益な結果は得られないのではないか」と述べており、サプリメントではなくバランスの取れた食事から栄養をとることが大事だとの見方を示しました。サプリでは栄養素を適切に補えず過剰摂取時には死亡リスクを高めることもあるという研究

 

子供が欲しくなっても亜鉛や葉酸のサプリを取ることはしない。

gigazine.net

要するに

精子の質や量を改善すると言われている亜鉛葉酸のサプリだが、調査の結果、意味のある効果は確認できなかった。しかも摂取グループには胃腸障害の副作用を訴える人もいた。

だから

ぼくは子供が欲しくなっても亜鉛葉酸のサプリを取ることはしない。

不妊に悩むカップルのうち、3分の1は男性不妊が原因であるとされており、そうしたケースでは男性の精液の質が主な問題となっています。そのため、血液の30倍の濃度で精液に含まれている亜鉛を積極的に摂取して精液の質を向上させることで、不妊が改善すると考えられてきました。

by Rawpixel

しかし、亜鉛葉酸のサプリが実際に精液の質を高めるかどうかについては、大規模な検証が行われたことがなかったため、国立衛生研究所内部研究プログラムの上級調査員Enrique Schisterman氏らの研究チームは、実際に男性らにサプリを飲んでもらう実験を行い、その効果を検証しました。

研究チームはまず、医療機関でパートナーと共に不妊治療に取り組んでいる男性2370人を実験の参加者として募り、1185人ずつ2つのグループに分けました。その後、実験グループには亜鉛30mgと葉酸5mgを含んだサプリを1日1錠ずつ服用してもらい、もう片方の対照グループには偽薬を飲んでもらうプラセボ対照試験を6カ月間実施しました。

実験期間終了後、研究チームが両グループの妊娠率を調べたところ、実験グループの男性が子どもを授かった確率は34%だったのに対し、対照グループの男性では35%と、むしろ偽薬を飲んだグループの方がわずかに確率が高いという結果が判明。さらに、不妊の原因の1つとされる「精子中のDNAが断片化している割合」を検証したところ、実験グループでは29.7%だったのに対し、対照グループでは27.2%と、やはり大方の予想とは逆の結果が出ました。

研究チームは両グループの精液の質を「濃度および量、精子の総数・運動性・形状」などの多岐にわたって詳細に比較しましたが、有意な差は見られなかったとのこと。また、実験グループの男性は対照グループの男性に比べて、腹痛または腹部不快感・吐き気・嘔吐などの胃腸障害を多く訴えていたことがわかりました。

by Prostock-studio

Schisterman氏は実験結果について、「不妊治療を受けている人々は、わらにもすがる思いで治療法を探しています。サプリメントの費用は月額60ドル(約6500円)と、数万ドル(数百万円)はかかる侵襲的治療に比べて安価なのですが、実験結果は失望そのものでした」と話しました。

また、共著者のマシュー・ピーターソン氏は「大規模かつ厳密な無作為化実験により、亜鉛葉酸などの栄養補助食品はカップルが妊娠する可能性を向上させず、むしろ有益ではない副作用を引き起こすおそれもあることが示されました。あらゆる年齢層の男性にとって、健康的な食事は生殖機能を維持する助けとなりますが、精液の質を改善するために追加で特別なものを摂取しても意味はありません」と述べて、サプリメント不妊治療には効果がないとの見方を示しました。 亜鉛や葉酸のサプリには「精子を増やす効果なし」と判明、それどころか副作用の可能性も